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2013年03月22日

姉妹の帰天

 みなさんこんにちは!いつもの通りのご挨拶ですが今日は

 私どもの一人の姉妹のことについてお話いたします。

 2月の末、一人の姉妹が突然神様に呼ばれてしまいました。

 
        姉妹の帰天
        
        シスターマリアCの大好きなコスモスと聖母マリア
 

 2時間前までは夕食を共にしていた姉妹が私どもの前から

 いなくなってしまった、そのショックは経験したことのない

 ものでした。

 葬儀も終わった今、彼女のことをこのページによって、皆様

 と分かち合いたいと思います。

 昨年、「この道は」というタイトルのものをお読みのなった方も

 あると思いますが、まだお読みになっていない方のために

 再度載せることにしました。これは図らずも彼女の遺書に

 なりました。


       
               この道は 

                            シスターマリアC                                                                        2012年3月6日記

1)この道は遥かな道              
        
      姉妹の帰天        
   
    
     ”よく考えてみますと、私の、修道生活への召命物語の
      
      出発点にいたのは母でした。キリスト教となんの関係
      
      もない世界で生まれ育った私は、小学校6年生になった
      
      時、卒業後の進路を決めなければなりませんでした。
      
      その女学校を選んだのは母でした。どうしてか知りませ
      
      んが、私の町内にその女学校に通っていたお嬢さんが
      
      いたのです。私の修道生活への召命はここから始まった
      
      のでしょう。幸い母の好みのミッションスクールに入学
      
      し、キリスト教と、修道女(シスター)方との初対面が
      
      ありました。はじめての世界に入りました。そのミッ
      
      ションスクールを卒業後、シスター方のご指導をいただき
      
      洗礼を受けました。”
        
        
        姉妹の帰天      


      ある日、私は先に洗礼を受けていた一人の、勤務先の友人と
    
      歩いていた時に、その友人が「私修道院にはいろうと思うの」
    
      とポツリと言いました。私は何も答えませんでした。数年間
    
      シスター方のおそばで幸いな学園生活を送ったのに私は、

      修道女になるなどとは考えたこともありませんでした。

      でも、この時私の内に種が蒔かれたのでしょう。その後


      すぐに私もシスターになろうと思い始めたのです。”
        
        

        姉妹の帰天


       枯れの庭に一輪咲きて佇つ
       
        白き花びら泪たたえて” 

 
2)この道は信仰の道
  
  ”紆余曲折の道のりがありました。7人兄弟の2番目の私の下には
    
      5人の小さな弟妹がいました。戦災で家は焼け全てを失った

      両親の苦労はどんなに大きかったことか。女学校を卒業後

      就職し、家計を支えて10年待ちました。志はいつも変わり

      ませんでした。”

      
        ”内深くいまして我を待つ神に

         まみゆる幸を憧がるる日々”

 3)この道は喜びの道  
      

        姉妹の帰天


        ”この道をもう戻るな とみ助けを

        たまわりて主は傍(かたえ)にいます”

      
       ”着衣式の朝の聖堂(みどう)に常のごと
        
        師は 娘よ と呼びかけ給う”


       ”外つ国(とつくに)の姉妹らとともに

        集い来て過ごしし日々の豊かさに汲む”

        

        姉妹の帰天

        

 彼女の死後、彼女の机の中からファイルを見つけました

 何枚かの便箋には自分が逝くにあたって書き残したもの

 がありました。すでに、数年前に準備したものでした。          

 その中の、私どもにあてたものをご紹介します。

  
  
       共同体の皆様へ”

   ”いよいよ旅立ちの時がまいりました

   これまで長い間 ごいっしょに生活させて頂きましたことに

   心からの御礼を申し上げます。そして、私の弱さ、欠点ゆえ

   に共同体を傷つけましたことどもを深くお詫び申し上げます。

   おゆるしください。

   ここ三ケ日の地で私は幸せに過ごしました。青い湖と緑の山々、

   私のイメージによる神さまの国はこのように美しいと思います。

   かしこで私の愛するすべての人々との再会が叶います。

   そして愛する皆さまのために祈り続けましょう。ごきげんよう。

   お愛しする

   シスター マリアB

   シスター マリC

   シスター Cマリア

   シスター マリアM

   シスター マリアB

   シスター マリア

   シスター マリアT

   シスター マリアY

   シスター Pマリア

   ありがとうございました。  小さな姉妹シスターマリアC”
   
        
      シスターマリアCが好んで唱えていた詩編の言葉
      
     ”わたしは神に一つのことを願い求めている。

      生涯、神の家をすまいとし、

      あかつきとともに目ざめ、

      神の美しさを仰ぎ見ることを。”
       

      (旧約聖書詩編27の4) 
      
      シスターマリアクレメンスを偲んで    

      ”共に愛でし 姉妹は逝きて 春の庭

            復活祭の鐘鳴り渡る”
       



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Posted by シスター at 22:12 │日記

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