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2011年05月10日

いのち

 みなさんこんにちは!いかがお過ごしですか?

 この二三日急に温度が上昇してきました。あの大震災から

 二か月経ちました。ボランティアに出かけた人、物を

 送った人、心を被災地に心を馳せて生活を節制など、何らかの

 かかわりをもって過ごして来た方も多いことと思います。

 新聞では、津波の時の状況が連日報道されていました。

 特に印象に残っていたもの1,2挙げてみます。
      


      いのち


      いのち

    ”津波到達の直前まで防災放送で高台への避難を

     町民に呼びかけ続けた南三陸町職員遠藤未希さん

     (24)の遺体が町の沖合で見つかった。”

     
    ”女川町で中国人研修生20人を優先し避難させた

     水産加工会社専務佐藤充さんも戻らない。

     九死に一生をえた人々の陰に多くの名もない

     地元の「英雄」が存在した。”
     

     この2つの話は有名ですが、次はカトリックの神父のボラン

     ティアでの体験です。
    

    ”あるご婦人の方がこのように話されました。「財布や

     物を取りに戻ったり、欲をかいたから津波に飲まれたん

     だって言う人がいる。私の姪はそんなんで津波に飲まれ

     たんじゃない!もう一人でもいいから老人を助けようと

     戻って行ったんだ。それで津波にやられたんだ!”

     

     私もそうですが、多くの方はこのような話を聞くと、自分

     だったらどうだろうかと思うのではないでしょうか。

     神父の体験をもう一つ
     

    ”夕方の石巻教会の前で、一人のご婦人が立っておられ

     ました。「これをあんたたち、ボランティアにあげる」

     と言って、泥のついた紙袋に入ったりんご一つと梨一つを

     渡してくださいました。まだ市内では商店も開いていない

     のに、貴重な果物を持ってきてくださったのです。「うちは

     水が出た。プロパンガスもある。ボランティアに風呂を提供

     したい。」と厳しい表情で話されました。食べるものにも

     困っているはずなのに貴重なガスのはずなのに、それでも

     他所者(よそもの)の私たちを労わってくださる。” 
    

     このような話を聞く機会が多かったこの2カ月でした。 

     韓国を代表する詩人の一人高銀(コウン)さんからの今回の震災の

     犠牲者を悼む詩
     

     <しかしながら 

      日本は今更にうつくしい 

      ー中略ー

      相手のことを自分のことと

      自分のことを相手のことと思い

      この極限を耐えぬいて

      ついにうち克つ

      -中略ー

      いまの日本をもって

      のちの日本必ずや立ちあがらん>

 ”高銀(コウン)が若い時朝鮮戦争でおびただしい死を目撃し、

 精神に異常をきたしたのがきっかけで、自殺を4回企てた。

 僧侶になる直前、港から海へ飛び込んだとき、助けて

 くれたのは「ハシダさん」という日本の船員だった。

 「死なないで生きなさい」という言葉が深く心に残って

 いるそうだ。”(朝日新聞)
      

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Posted by シスター at 19:23 │日記

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